「あーいないな。」
そんなきっぱり。
「だって麻理が生徒会に入って裏表生活どーすんの?って……もしかしたら惚れて入ってたらかわいそうじゃんって話してたことがあってさ。そしたらアイツ相手の中身もよく知らねーのによく好きになれるよなって、一目惚れとかバカみたいだろってさ」
あー……ヤバいな。
これは麻理菜にとっては聞かない方が良かったな。
「……って麻理くらっ!?」
『しかも正座してるし……』
麻理菜には大ダメージ。
「えっ?なにこれ!?あたしのせい!?」
誰のせいとかじゃなくて……。
『……アホ』
「アホって言わないでよ……」
「あーごめん。もしかして一目惚れだった?」
コクリと涙目で頷く麻理菜になでなでしてる梓。
こーやって見ると犬と飼い主に見えるのはあたしだけかな……?

