乙女ときどき予知者



そ、そそうだ。


トイレ行こう。


これならうまく誤魔化せるかも!?


『梓、トイレ借りて良い?』


「……寝てないよ……」

ん?


「勝手に寝やがった」


「どーりで静かになったのか」


「先輩可愛い……」


心奈が梓のほっぺをプニプニ触ると


「んー……」


と言った。


『完全に寝てますね……』


「自由人だな」


真士先輩がお姫様抱っこで頭の位置を変えてあげた。


お姫様抱っことかされたいなぁ……。


でもあたし重たいし。


「そーいや行かなくて良いのか?」


『どこへ?』


「いや、だからトイレ」

『でも梓寝ちゃってるし……』


「トイレぐらい俺が教えてやるよ?」


なんかこれはこれで恥ずかしい。


『えっ……と。じゃあお願いします……』