乙女ときどき予知者



「真士はまだ来てねーの?」


『んーそのうち来るんじゃない?』


「ふーん」


『明後日のやつ二人に今日言うの?』


「他にいつ言うんだよ」


ですよねー


「さっさとそっち片付けろ」


『へーい』


―……ピンポーン。


『あっ、真士かな』


「アイツもタイミング悪いな。わざわざ梓の召し使いに来るなんてな」


『うっさいな。文句ばっか言ってないで早く片付けてよ!』


「おらっ、真士が待ってるぞ?」


『ちゃんと片付け続けててよ?』


「分かったから早く行け」


―……ガチャ。


「よっ!」


『もう宙が来てるよ。あたしコップ持っていくから宙と一緒に片付け頼んだ♪』


「おー」


慣れた手つきで階段を上がっていった。