「平助君、行きますよ!?」 ぼんやりしていたのだろうか? 反応の遅れた平助君を置いて、わたしは音のした方へと駆け出した。 人だかりを掻き分け、人込みの中に飛び込む。 そこには―――― 不逞浪士が振り回した刀が当たり、何かの破片の中で震えている少年の姿。 最近よくある、この騒動。 目に涙を湛えながら、必死に逃げようとしている。 けれど。 「おいおめぇ・・・何逃げようとしてんだよぉ!?」 と、意味の分からないことを口走り始める。