ハンノキはマルメロが大好きです。
何処かに出かける時は、必ずマルメロを連れていきます。
マルメロが望むモノは、全て叶えてくれます。
「マルメロよ、何か望みはないか?」
ハンノキは、口癖のようにマルメロに言います。
「特にございません」
マルメロも、口癖のようにハンノキに答えます。
マルメロは、ハンノキにモノをねだった事がないのです。
ハンノキは、勝手にマルメロに色々とモノを贈ります。
そのどれもが、高価で庶民では手に入らないモノばかり。
しかし、マルメロは少しも喜ばず全て母親にあげてしまいます。
ハンノキは堪らず、マルメロに聞きました。
「マルメロよ、何が気に入らないのだ?少しも喜ばないな」
「喜んでいます。ただ、必要ではないだけ。母親は必要としてますから、ちょうど良いではありませんか」
「ワシはマルメロに贈っているのだ。マルメロ、頼むから何か欲しいモノを言ってくれ」
「何もございません。ハンノキ様、そんな事で悩まないで下さい」
「う〜ん…」
ハンノキは頭を抱えて悩みます。
マルメロは、そんなハンノキを見てため息が出ました。
元々、マルメロはハンノキが嫌いです。
しかし、自分の夢のために我慢をしてハンノキと結婚しました。
ハンノキから欲しかったモノは、貴族としての地位のみです。
マルメロは、既に地位を手に入れたため完璧にハンノキから興味をなくしていたのです。
マルメロは「早く先へ進みたい」という、焦りと苛立ちを感じながら毎日を過ごしていました。
何処かに出かける時は、必ずマルメロを連れていきます。
マルメロが望むモノは、全て叶えてくれます。
「マルメロよ、何か望みはないか?」
ハンノキは、口癖のようにマルメロに言います。
「特にございません」
マルメロも、口癖のようにハンノキに答えます。
マルメロは、ハンノキにモノをねだった事がないのです。
ハンノキは、勝手にマルメロに色々とモノを贈ります。
そのどれもが、高価で庶民では手に入らないモノばかり。
しかし、マルメロは少しも喜ばず全て母親にあげてしまいます。
ハンノキは堪らず、マルメロに聞きました。
「マルメロよ、何が気に入らないのだ?少しも喜ばないな」
「喜んでいます。ただ、必要ではないだけ。母親は必要としてますから、ちょうど良いではありませんか」
「ワシはマルメロに贈っているのだ。マルメロ、頼むから何か欲しいモノを言ってくれ」
「何もございません。ハンノキ様、そんな事で悩まないで下さい」
「う〜ん…」
ハンノキは頭を抱えて悩みます。
マルメロは、そんなハンノキを見てため息が出ました。
元々、マルメロはハンノキが嫌いです。
しかし、自分の夢のために我慢をしてハンノキと結婚しました。
ハンノキから欲しかったモノは、貴族としての地位のみです。
マルメロは、既に地位を手に入れたため完璧にハンノキから興味をなくしていたのです。
マルメロは「早く先へ進みたい」という、焦りと苛立ちを感じながら毎日を過ごしていました。