そこからは、マートルの記憶が曖昧です。
近くにあった、果物ナイフを手に取りジキタリスに向かって走ります。
嫌な感触が手に伝わり、ジキタリスのうめき声が聞こえます。
気づいたら、マートルの手は真っ赤に染まっていました。
「マートル…、お前…」
ジキタリスのかすれた声が聞こえます。
マートルは意味が分かりません。
何故、ジキタリスが倒れているのか。
何故、自分の手が真っ赤に染まっているのか。
何故、息がしにくいのか。
何が起こったのかマートルには分かりません。
「マルメロ…?」
マートルはマルメロを見ます。
マルメロは泣き叫び、顔を真っ赤にしています。
しかし、マルメロの声もしっかりと聞き取れません。
一枚、膜が貼ったように篭った音で聞こえるのです。
ただ、泣いているマルメロを放っておく訳にはいかないため抱きしめにいきます。
真っ白な洋服をきたマルメロを、真っ赤に染まった手で抱き上げあやします。
「大丈夫よ。大丈夫」
子守唄を口ずさみながら、ぼんやりと窓の外をみました。
「この町には居られない」
マートルは、ゆっくりとマルメロを寝かしつけました。
真っ赤に染まった手を洗い、荷物を整えます。
ジキタリスは動きません。
マルメロの真っ白だった洋服も赤で汚れてしまったので、着替えさせます。
「残念ね。また買ってあげるからね」
マートルは笑顔でマルメロに話しかけます。
マルメロは泣きつかれたのか、ウトウトとしています。
マルメロを抱き上げ、小さな鞄を持ちマートルは家を出ました。
「遠くに行かないと…」
マートルは駅に向かいます。
1番遠い切符を買い、列車に乗り込みます。
駅に着くと、また1番遠い切符を買い、列車に乗り込むのです。
お金がなくなるまで、繰り返しました。
近くにあった、果物ナイフを手に取りジキタリスに向かって走ります。
嫌な感触が手に伝わり、ジキタリスのうめき声が聞こえます。
気づいたら、マートルの手は真っ赤に染まっていました。
「マートル…、お前…」
ジキタリスのかすれた声が聞こえます。
マートルは意味が分かりません。
何故、ジキタリスが倒れているのか。
何故、自分の手が真っ赤に染まっているのか。
何故、息がしにくいのか。
何が起こったのかマートルには分かりません。
「マルメロ…?」
マートルはマルメロを見ます。
マルメロは泣き叫び、顔を真っ赤にしています。
しかし、マルメロの声もしっかりと聞き取れません。
一枚、膜が貼ったように篭った音で聞こえるのです。
ただ、泣いているマルメロを放っておく訳にはいかないため抱きしめにいきます。
真っ白な洋服をきたマルメロを、真っ赤に染まった手で抱き上げあやします。
「大丈夫よ。大丈夫」
子守唄を口ずさみながら、ぼんやりと窓の外をみました。
「この町には居られない」
マートルは、ゆっくりとマルメロを寝かしつけました。
真っ赤に染まった手を洗い、荷物を整えます。
ジキタリスは動きません。
マルメロの真っ白だった洋服も赤で汚れてしまったので、着替えさせます。
「残念ね。また買ってあげるからね」
マートルは笑顔でマルメロに話しかけます。
マルメロは泣きつかれたのか、ウトウトとしています。
マルメロを抱き上げ、小さな鞄を持ちマートルは家を出ました。
「遠くに行かないと…」
マートルは駅に向かいます。
1番遠い切符を買い、列車に乗り込みます。
駅に着くと、また1番遠い切符を買い、列車に乗り込むのです。
お金がなくなるまで、繰り返しました。



