元々病がちだった於市は、婚儀を迎えることなく、この世を去った。 結局片倉小十郎は、別の姫君を迎えることになる。 が、後年、信繁が討ち死にした後、落ちた大坂城から助け出された女子を後添えとして迎えた。 それは、於市の妹にあたる姫君であった。 公の記録には、於市の詳しい情報はない。 ただ、若くして亡くなった、とだけある。