「お前様、深成というそうじゃな」
口を開いた長老に、深成は、ちらりと真砂を見た後、小さく頷いた。
おや、と真砂は少し意外に思い、深成を観察する。
自分に対しては警戒しないのに、長老に対しては警戒心が見える。
里の者なら、反対の態度だ。
「真砂。誰、このおじぃちゃん」
深成が、ちょいちょいと真砂の袖を引きながら言う。
その態度に、長老は三度驚いた。
そして、ぶは、と吹き出す。
「はは。わしを『おじぃちゃん』とな。ふふ、そんな風に呼ばれたのは、一体いつぶりやら。それにしても、頭領……」
肩を震わせながら、長老は真砂の袖を掴んでいる深成を見ながら言った。
「この頭領を呼び捨てにした挙げ句、そのような態度を取れるとは……」
しかも、それを真砂が怒るわけでもないのだ。
それが、長老には信じられず、且つおかしかったのだ。
長老の言葉に、真砂はちらりと深成を見た。
深成は相変わらず真砂の袖を掴んだまま、きょとんと長老を見ている。
「それ、さっき千代にも言われた。何なのさ、皆、真砂を呼び捨てにするなだの、そんな態度取るなだの」
「千代? あいつ、来たのか?」
真砂がまた、眉間に皺を刻んで言う。
深成はそんな真砂の表情に、口を尖らせた。
口を開いた長老に、深成は、ちらりと真砂を見た後、小さく頷いた。
おや、と真砂は少し意外に思い、深成を観察する。
自分に対しては警戒しないのに、長老に対しては警戒心が見える。
里の者なら、反対の態度だ。
「真砂。誰、このおじぃちゃん」
深成が、ちょいちょいと真砂の袖を引きながら言う。
その態度に、長老は三度驚いた。
そして、ぶは、と吹き出す。
「はは。わしを『おじぃちゃん』とな。ふふ、そんな風に呼ばれたのは、一体いつぶりやら。それにしても、頭領……」
肩を震わせながら、長老は真砂の袖を掴んでいる深成を見ながら言った。
「この頭領を呼び捨てにした挙げ句、そのような態度を取れるとは……」
しかも、それを真砂が怒るわけでもないのだ。
それが、長老には信じられず、且つおかしかったのだ。
長老の言葉に、真砂はちらりと深成を見た。
深成は相変わらず真砂の袖を掴んだまま、きょとんと長老を見ている。
「それ、さっき千代にも言われた。何なのさ、皆、真砂を呼び捨てにするなだの、そんな態度取るなだの」
「千代? あいつ、来たのか?」
真砂がまた、眉間に皺を刻んで言う。
深成はそんな真砂の表情に、口を尖らせた。


