うそ。本当は仕事なんてない。
明日は休みだ。
話だってもっとしたい。
だけど、素直に言えない。
なんとも思ってないと思わせるにはあっさり別れるしか私には方法が浮かばない。
意地っ張りな私は、こういう再会しか出来ない。
あの時あんなに後悔したのに。
素直に『別れたくない』って言えなかったことずっと後悔してたのに。
成長してないのは私の方だ。
「じゃあ…」
「待って」
去ろうとする私の声を陸の声が遮る。
「いいの?このまま帰って」
「え?」
「俺は優に話したいこと、まだあるよ」
陸が私を引き止めてくれた。
「優も、あるでしょ?」
陸はいつも聞いてくれる。
聞き出そうとしてくれる。
素直になれない私に素直に話してくれる。
陸の変わらないところを見て、何故か涙が出そうになった。

