「この時のこと覚えてる?」
「覚えてるよ。だけど陸の携帯に着けてなかったよね?」
いつの間にか無くなってたてるてる坊主だけど、初めは部屋に飾ってあった気がする。
陸の携帯にはキーホルダーなんかついてなかった。
「昨日、着けたんだ。どうしても優に謝りたくて」
謝る?
「これもらった時、気長に晴れを待とうって言ったのに俺の方が待てなくなってごめん」
え?
そんなことまだ気にしてるの?
「あれから晴れた日もいっぱいあったじゃん」
陸を雨男扱いしてたのも初めの頃だけだし、すっかり忘れてたよ。
「いや、ごめん。その、雨のことだけじゃなくて」
彼は少し口ごもる。
そのはっきりしない彼に懐かしさが込み上げた。
優柔不断な陸にイライラしたこともよくあったな。
でも今は何だか嬉しいかも。
陸の変わってないとこ見つけるの。

