暫らくすると、目の前にサンドウィッチとよもぎさんが私のために淹れてくれたコーヒーが置かれた。


 私が頼んだカプチーノにはハートの模様が書かれていた。


 よもぎさん、カッコイイ上に器用です。


 私はよもぎさんの淹れたコーヒーの写メを撮るとうっとりとコーヒーを作
るよもぎさんを眺めていた。

 
 「我らG組のエンターテイナーの登場です!」


 誰かが声を張り、ちゃららららら~と音楽が響き渡ると教室の入り口から背の高い男の子が登場した。


エリカがきゃっと黄色い声をあげて、


 「茶髪くん、茶髪くんだぁ~。」


 とはしゃぎ出した。


エリカお気に入りの茶髪の彼の手品に教室内は大盛り上がりだったけど、私はただひたすらによもぎさんを見ていた。