「ちょっと、リンさん!」
あれから、約一時間後、ご飯を食べ終わり、居酒屋、という所から出たんだけど。
「らめらにぇー……。せきゃいが、まわってゆー………」
えっと?『だめだねー……。世界が、回ってるー………』です。
この通り、リンさんは、私の肩に腕を回して歩かされている。
「リンさん。今日は、帰りませんか?」
「え?!ゆぅしゃん、おりぇのいぇにくゆの?!」
『え?!優さん、俺の家にくるの?!』…。って。
「そんな訳ないじゃないですか!!」
「…しょっかぁ……。しょうやよねー……」
リンさんは、何故か悲しげな表情を見せた。
「当たり前です!ていうか、早く帰りましょう?」
「ぇー………。でみょ、ゃけぃみれないよー?」
「…今のリンさんは、見れるような状態じゃないです」
「…やら……、ゃけぃみにゆくにょー!」
リンさんの大声が、耳元で鳴り響く。
「……っ………。……はぁ…。じゃあ、ちょっとダケですからね」
「やっらー!…ゃけぃ、ゃけぃ……!!いくょー!!」
リンさんは、ふらふらな足取りで、私から離れて、私の手を引っ張り走った。
「ちょっ、待って下さ……」
リンさんは、私の手を強く握ってくる。何故か、私の心臓が急激に鼓動数をあげていく。
「ゆぅしゃん、はゃくー!!」
段々と、酔いがさめてきたリンさんの言葉は。ちゃんと聞き取れるくらいに、なってきた。
でも、私は、今。リンさんに握られている手に、意識がいきすぎて、頭が爆発しそうだった。
「……はぁ、…はぁ、……はぁ…」
私、走るのは普通の人より速いのに……。リンさんの足の速さは、普通じゃない…。
変人という人間は。時に、普通の人間の普通を余裕に越えていく。
だから、変人って言われるんだろうけど。
いくら、なんでも。…これは、変人の度を越えすぎている…。
「……リ、ンさ…ん……」
「ん?」
走りながら、話しているのに。リンさんは、息の一つもあげていない。
リンさんで、こんなに凄いんだから。…アラタさんの足の速さは、もっと凄いんだろう。
…想像が、つかなくなってくる……。
「…足、…速す…ぎ、で…す……」
「あ、ごにぇんね……。でも、もうちゅいた……」
リンさんは、そう言って急に、走りを止める。私は、勢い余ってリンさんの背中に思い切り鼻をぶつける。
「ばふっ……。いった……」
「あ、…らいりょうぶ?」
リンさんは、私の鼻を壊れ物を扱うように優しく撫でる。
「だ、大丈夫です……」
「にゃら、よかっにゃ……」
「はい……」
「あ、しょうしょう……。ごにぇんね?ゃけぃ、もっといい感じで。みしぇようと、おみょってたのに……」
はい、とリンさんが、目の前の夜景と言うものを見せてくれた。
その夜景は、今気付いたけど。大きな橋の上に、私達がたっていて。柵の先には、真っ黒な海。真っ黒な海のちょっと先には、街の色々な灯りが、ポツンポツンと輝いていた。
「綺麗……」
「ほんにょ?!」
「はい。凄い綺麗で、幸せな気持ちです」
「しょか…。えへへ、よかっにゃ……」
リンさんは、私の頭を優しく撫でた。
「……はい。私も、来て良かったです」
まぁ、正直な話。リンさんが、酔ってなかったら、まだ良かったけど。
「……ゆぅしゃん」
「はい?」
私が、リンさんの方に顔を向けると。リンさんの顔が近くにあり、私はビックリして、目を見開く。それは、リンさんも同じで。
でも、まだビックリしてしまうことは、この数秒後におこった──。
「ぇ、ちょっ…?リンさ……、んっ……?!」
リンさんの真面目な顔が、私の顔に近づき、私が、ビックリする前に。私とリンさんの唇が当たる。
私は、放心状態で、ただ目を開いている事しか出来なかった。リンさんは、目を瞑っていて…。
やっぱり、大人で変人の人には、叶わないと思いました。
そんな事を、考えていると、いつの間にか。リンさんと私の唇が離れていた。
「「………………」」
放心状態の私と。酔いが、今頃さめたのか、顔が真っ赤なリンさん。
2人は、ただ目の前の相手を見てることしか出来なかった。
私が少しの時間で、長く感じていた時。フニャフニャと、リンさんが気を失って私の方に倒れ込んできた。
「………リンさん?!…大丈夫ですか?!…リンさん?!」
顔が赤くなる前に、私の顔は真っ青になった。
その後、どんなに揺すっても起きないリンさんを、お兄ちゃんに電話して、送ってもらった。
お兄ちゃんは、何故か、私と目を合わせなかった。
疑問に思ったけど。お兄ちゃんは車にリンさんを乗せて、私の事をタクシーに乗せて家に帰らせてくれた。
──私の顔が、赤くなったのは。家に帰って、誰もいない1人の時でした──
酔ったいきおい=私のファーストキス。リンさんの酔ったいきおいで簡単に奪われました。
あれから、約一時間後、ご飯を食べ終わり、居酒屋、という所から出たんだけど。
「らめらにぇー……。せきゃいが、まわってゆー………」
えっと?『だめだねー……。世界が、回ってるー………』です。
この通り、リンさんは、私の肩に腕を回して歩かされている。
「リンさん。今日は、帰りませんか?」
「え?!ゆぅしゃん、おりぇのいぇにくゆの?!」
『え?!優さん、俺の家にくるの?!』…。って。
「そんな訳ないじゃないですか!!」
「…しょっかぁ……。しょうやよねー……」
リンさんは、何故か悲しげな表情を見せた。
「当たり前です!ていうか、早く帰りましょう?」
「ぇー………。でみょ、ゃけぃみれないよー?」
「…今のリンさんは、見れるような状態じゃないです」
「…やら……、ゃけぃみにゆくにょー!」
リンさんの大声が、耳元で鳴り響く。
「……っ………。……はぁ…。じゃあ、ちょっとダケですからね」
「やっらー!…ゃけぃ、ゃけぃ……!!いくょー!!」
リンさんは、ふらふらな足取りで、私から離れて、私の手を引っ張り走った。
「ちょっ、待って下さ……」
リンさんは、私の手を強く握ってくる。何故か、私の心臓が急激に鼓動数をあげていく。
「ゆぅしゃん、はゃくー!!」
段々と、酔いがさめてきたリンさんの言葉は。ちゃんと聞き取れるくらいに、なってきた。
でも、私は、今。リンさんに握られている手に、意識がいきすぎて、頭が爆発しそうだった。
「……はぁ、…はぁ、……はぁ…」
私、走るのは普通の人より速いのに……。リンさんの足の速さは、普通じゃない…。
変人という人間は。時に、普通の人間の普通を余裕に越えていく。
だから、変人って言われるんだろうけど。
いくら、なんでも。…これは、変人の度を越えすぎている…。
「……リ、ンさ…ん……」
「ん?」
走りながら、話しているのに。リンさんは、息の一つもあげていない。
リンさんで、こんなに凄いんだから。…アラタさんの足の速さは、もっと凄いんだろう。
…想像が、つかなくなってくる……。
「…足、…速す…ぎ、で…す……」
「あ、ごにぇんね……。でも、もうちゅいた……」
リンさんは、そう言って急に、走りを止める。私は、勢い余ってリンさんの背中に思い切り鼻をぶつける。
「ばふっ……。いった……」
「あ、…らいりょうぶ?」
リンさんは、私の鼻を壊れ物を扱うように優しく撫でる。
「だ、大丈夫です……」
「にゃら、よかっにゃ……」
「はい……」
「あ、しょうしょう……。ごにぇんね?ゃけぃ、もっといい感じで。みしぇようと、おみょってたのに……」
はい、とリンさんが、目の前の夜景と言うものを見せてくれた。
その夜景は、今気付いたけど。大きな橋の上に、私達がたっていて。柵の先には、真っ黒な海。真っ黒な海のちょっと先には、街の色々な灯りが、ポツンポツンと輝いていた。
「綺麗……」
「ほんにょ?!」
「はい。凄い綺麗で、幸せな気持ちです」
「しょか…。えへへ、よかっにゃ……」
リンさんは、私の頭を優しく撫でた。
「……はい。私も、来て良かったです」
まぁ、正直な話。リンさんが、酔ってなかったら、まだ良かったけど。
「……ゆぅしゃん」
「はい?」
私が、リンさんの方に顔を向けると。リンさんの顔が近くにあり、私はビックリして、目を見開く。それは、リンさんも同じで。
でも、まだビックリしてしまうことは、この数秒後におこった──。
「ぇ、ちょっ…?リンさ……、んっ……?!」
リンさんの真面目な顔が、私の顔に近づき、私が、ビックリする前に。私とリンさんの唇が当たる。
私は、放心状態で、ただ目を開いている事しか出来なかった。リンさんは、目を瞑っていて…。
やっぱり、大人で変人の人には、叶わないと思いました。
そんな事を、考えていると、いつの間にか。リンさんと私の唇が離れていた。
「「………………」」
放心状態の私と。酔いが、今頃さめたのか、顔が真っ赤なリンさん。
2人は、ただ目の前の相手を見てることしか出来なかった。
私が少しの時間で、長く感じていた時。フニャフニャと、リンさんが気を失って私の方に倒れ込んできた。
「………リンさん?!…大丈夫ですか?!…リンさん?!」
顔が赤くなる前に、私の顔は真っ青になった。
その後、どんなに揺すっても起きないリンさんを、お兄ちゃんに電話して、送ってもらった。
お兄ちゃんは、何故か、私と目を合わせなかった。
疑問に思ったけど。お兄ちゃんは車にリンさんを乗せて、私の事をタクシーに乗せて家に帰らせてくれた。
──私の顔が、赤くなったのは。家に帰って、誰もいない1人の時でした──
酔ったいきおい=私のファーストキス。リンさんの酔ったいきおいで簡単に奪われました。


