変人2人は、子犬を抱き抱えながら走って学校に戻った。

そして、職員室に堂々と(会議中)はいり。

「先生!コイツを育ててやって下さい!!」

変人アラタは、担任教師に子犬を持たせる。

「は?何言ってんだ、お前。会議中だっつの」

担任教師は、頭に?を浮かべる。

「会議と子犬…、どっちが大切なんですか!」

変人アラタは、担任教師に向かって怒鳴る。

「会議に決まってんだろ。アホ。戻してこい」

担任教師は、変人アラタに子犬を戻す。

「先生は……、小さな命を見捨てるんですか?!それでも教師ですか?!」

変人アラタは、無駄に気持ちを込めて子犬を見せる。

「あのな…、高梁。大人には大人の事情ってものが…」

「大人って、子犬の命を平気で捨てるんですね。それじゃあ、教師になれませんよ!」

「もう、なってんだよ」

「それじゃあ、大人になれませんよ!」

「もう、なってんだよ」

「それじゃあ、子供に戻れませんよ!」

「もう、知ってんだよ」

「くっ……。中々手強い………」

「いやいや、アラタがバカなだけだって……」

「あー、ほら、もう帰れって」

担任教師は、変人アラタの背中を押して職員室から出そうとする。

「あーあー、教師って子供のお願いを叶えてあげないんですね。しかも、子犬の命まで、見捨てるんですね……。本当に、ガッカリですよ。そんな大人が、いるから、子犬を捨てても罪悪感が無い無責任な人間が出てくるんですよ」

「……………うっ」

担任教師は、少し引き下がる。

「じゃあ、僕、大人になったら全国のペットショップで犬買って、先生の家の前に捨てますからね!!!」

変人アラタは、先生達の前で怒鳴り散らす。

「マジで、それはヤメろ。お前、本当にやりそうだから怖いんだけど」

「じゃあ、飼って育ててやって下さいよ!!!」

「俺には、お金が無…」

「ここ最近、車買いましたよね?しかも、外車」

何故ココまで知っているかは不明だ。

「………………」

「それで、お金無いって……。ふっ……。笑わせますね………」

変人アラタは、ドヤ顔で勝ち誇った顔をする(とてもムカつく顔)。

「………………」

「ほら、お金がたんまりとあるなら、育てられますよね?」

「ちょっ、待てよ」

担任教師は、変人アラタを呼び止める。

「なんですか?まだ、文句あるんですか?」

「……………。コイツの名前、なんだよ」

「…………ふっ、…………。クリームシチューで………」

「「………は?」」

変人リンと担任教師は、無駄に格好良く決めた変人アラタを変な目で見る。

「白いからです!!」

「………………そ、そうか………」

担任教師は、苦笑いしながら、クリームシチューを撫でた。

「それでは!さようなら!!」

「……さ、さようなら………」

変人2人は、職員室から出て行った。

その瞬間、職員室の中から笑いの渦がわき起こっていた。