ある中学二年生の変人3人の夏物語……。

「なぁ!今日の放課後、コンビニ寄らないか?」

見た目は、スポーツ男子。話し方は、ちょっと上から目線が気になる。変人の中で、一番と言っても良い程の変人アラタ。

「別に良いよー」

見た目は、イケメン。話し方も至って普通の男の子。…でも、変人が爆発すると止まらない変人リン。

「……別に…大丈夫だ…よ?」

見た目は、ふわふわ女の子。ちょっと話し方が、特徴的な男の子。…たまに、発言が自意識過剰変人になる変人リイ。

「じゃあ、行くぞ!」

変人アラタが、鞄を肩に掛ける。そして、グルッと回り、教室から出ようとする。だが…。

「ちょっ!?アラタ、そっち窓だよ?!」

変人アラタは、窓を開けてそこから飛び降りようとしてた所を、変人リンに注意される。

「ぅおっ?!……し、死ぬところだった……」

変人アラタは、胸に手を当てて息を荒くした。だが、心臓は左だ。なのに、変人アラタが当ててるのは右だった…。

「バカ過ぎるのも、限度があるよ…ね?」

二つの意味の事を言う変人リイ。

「ふんっ!学年一位の僕にバカは不適切だ!」

鼻を高くする変人アラタ。そして、教室から出て歩き出す。変人アラタは、ある扉に手をかけ、開けて中にはいる。

「学年一位って…、もう少しで僕達に負けそうだったじゃん…か?」

変人リイは、不満たらたらの顔で言い返す。

「アラタと俺の合計点数の差二点。アラタとリイの合計点数の差三点。…あまり、変わらないよね」

変人リンが、変人アラタの鼻を摘む。変人アラタは、それを乱暴に振り払う。

「どこが、変わらないだ!二点、三点も違うだろ!」

「はぁ……。絶対、次の期末テストは、俺が一位取る…!!」

「…ぃや、…僕が一位取る…よ?」

「ふんっ!お前らに出来るわけがない!学年一位の座は僕のだ!」

「…………良いから、早く帰れー!!お前らー!職員室でケンカすんなー!!」

彼らの担任教師が注意する。

そう…。彼らが、はいっていったのは職員室のど真ん中だった。

「すいません」

「すいませーんー」

「……すいません…でした?」

「はぁ……。早く帰れよー」

「「「はーい」」」

「ていうか……、なんで俺達、職員室にいるの?」

変人リンの疑問で、変人3人の動きが止まる。

「「……………」」

「………良いから、早く帰れって!これから、会議あんだよー」

「……何故だ?なんで、僕達は、職員室に……」

「話し聞いてるかー?」

「………アラタが、歩いていったから、僕達は、それについていったん…だよ?」

「……おい!お前らー?!」

「は?じゃあ、僕が悪いのか?」

「お前ら、全員悪いんだよ!!早く帰れ!!成績下げんぞ!!」

「「「さようなら!!!」」」

変人3人は、担任教師の一言で職員室から、そそくさと出て行く。

これから、大変な事件が起こるとは知らずに……。