「はぁ……。早く精神病院行ってほしいよ」

「精神病院……。言ったぞ!」

南粋タキトが、よく有りそうな事を言ってきた。……定番過ぎて、ツッコむ気力が無い……。

「いや、その言ったじゃなくてですね。そこに、行けって意味です」

「……………」

南粋タキトが、黙りこくる。

「ゆっ、優。言い過ぎだよ……。先生に、謝っといた方が良いよ……?」

「えぇえ……」

「そうだぞ!謝れ!そして、俺に抱き付け!!」

「絶対に後者はしたくないです!」

「何だと?!こんなに格好いい男には、これから一生抱き付けれないぞ!!」

「自分で言うのは有り得ないです!!」

「凛土は、俺に抱き付きたいよな!!!」

「レンを巻き込まないで下さい!!」

「僕は、別に……。そういう趣味は無いんで……」

「何だと?!俺も、そういう趣味は無い!」

…………。はぁ………。

「じゃあ、レンを巻き込まないで下さいよ」

私の言葉と同時に、授業始まりのチャイムが鳴る。

「うぉっ!!!授業が始まってしまった!原野優!俺と離れるからといって泣くなよ!」

「先生の事で、涙流す事は無いですから」

「じゃあな!!凛土!原野優!!」

先生は、笑顔で私とレンに手を振って教室から出て行った。

「何で、先生って優の事だけフルネーム何だろうね……?」

「さぁ?何でだろうね……」

「……先生って、好きな人居るのかな?」

「うわっぁ!!……ビックリした。いつから、チカ居たの?」

「私?……先生が優に抱き付いた中りから」

「声掛けなよ……。急に話し掛けられたら、ビックリするじゃん……」

「ごめん。先生が、笑顔で幸せそうだったから。宇宙人と同じ位に幸せそうに笑ってたから」

「やっぱり、宇宙人を推すのね……」

「当たり前だよ!宇宙人は最高で最強な生き物何だから!!」

「……へぇ、そう」

「それに、宇宙人は本当に格っ…(以下略」

アラタさんと同じ扱いになってるし……。チカ、可哀想……。

「チカは、さ。何で宇宙人が好きなの?」

「私、小さい頃宇宙人を見たの!と、いうか。助けてもらったの!!」

「……………」

「小さい頃、遊園地に行ったとき。お母さんとハグレてさ!そしたら、凄い大きな宇宙人が私の手を取って迷子センターに連れて行ってくれたの!!風船も、貰ったんだ!」

「……………」

ハッキリ言っていいだろうか……。……その宇宙人っていう人。着ぐるみを、着てるおっさんじゃないのかな?チカって小さい頃の着ぐるみおっさんを、まだ宇宙人って信じてるの?!

ある意味……。チカって純粋無垢よね……。


「でね!名前を聞かれたの!!私、宇宙人の声聞いた事あるんだよ!!」

「………どんな声だったの?」

「何かね!普通に日本語喋っててさ!声は、普通のおじさんみたいな声!」

よし!完璧に、宇宙人の着ぐるみを着たおっさんだね!チカは、おっさんを宇宙人と勘違いしてるね!

「よっ、良かったね……」

その後、地獄のようなチカの宇宙人格好いい話を聞かされると思ったとき、先生が教室に入ってきた。チカは、自分の席に戻った。

まぁ、この時私は。タイミングが良い時に、先生が教室に入ってきた事に心から感謝しました。

だけど、眠くて居眠りしました。……先生、スイマセンでした……。