「俺さ、海崎ちゃんの事、好きになっちゃったんだよね。」

……え……?

「だからさ、付き合ってくんない?」

「…………あ……の……私、貴方の事、まだ良く解らないし、付き合うとかは ちょっと……。」

「どうして?好きな人でも居るの?それとも、もう彼氏 居るとか?」

「ちっ、違います!居ません、そんな人っ。でも私……御免なさい……。」

告白なんて初めてされたから、断り方なんて解らなくて。

ただただ、頭を下げて謝ると。

「……ちっ。何だよ、フリーなら、彼女に なってくれたって良いじゃねェかよ。」

冷たい声が、頭の上から した。

慌てて顔を上げると、先程迄の笑みが嘘かのような、冷たい目と、目が合った。

「顔が可愛いからって調子に乗りやがって。クラスでだって浮いてるくせに、我儘ばっか言ってんじゃねェよ!」

調子になんて乗ってない。

そう否定しようとした言葉は、続けられた言葉を聞いて、喉を滑り落ちて行った。

――クラスで、浮いている。

解っていた。

けれど、いざ言葉にされると、こんなにも辛い。

思わず涙目になった私を見て、男子達は声を上げて笑う。

「何だよ、泣いて媚びたって、どうにも なんないぜ?」

「……そんなっ、私、媚びてなんか……っ。」

その時、男子の後ろに居た2人が、私の腕を、左右から掴んだ。

「!?」

「その綺麗な顔、傷付けてやるよ。」

そう言った男子がポケットから取り出したのは。

















果物ナイフだった。