祐貴さん達が暮らす町に、俺は引っ越した。

これから家に なる場所に案内されて。

待っていたのは、地獄の日々だった。

「……あっ……。」

腹を思いっ切り蹴られて踞る。

服で隠せる所だけを選んで、祐貴さんは俺に暴力を振るった。

理由が解らず、俺は目を瞑って耐えるしか無い。

「あ、貴方……。」

「大丈夫だよ、佑美。学校に通える程度には しておくから。」

佑美さんは、それ以上 何も言わなかった。

逃げるように、部屋から出て行ってしまった。

背中を蹴られて、我慢 出来ずに吐いてしまう。

「おい、まだ気絶すんなよ?」

俺の髪を掴んで上を向かせ、祐貴さんは笑った。

「銀髪に紅瞳か。気味悪い餓鬼だぜ。」

ずきっと、胸が痛んだ。

その言葉は、言われ慣れている。

何処へ行っても、俺を見るのは好奇の瞳、迫害の瞳。

――忌み子。

そう言われて、差別されて来た。

両親と数人の友達だけが、俺を“普通の人”として、接してくれた。

でも。

新しい父親は、俺を蔑む。

殴られ、蹴られた躰より、心の方が痛かった。