「それにしても、こいつ最低だな」

安部くんがすっかり伸びてしまった河辺くんを見下ろした。

「エリちゃん、警察呼んでいいかな?」

安部くんが心配そうにあたしの顔を覗く。

告訴するとかそういうことになれば、あたしはきっと根掘り葉掘り聞かれることになる。

安部くんはそれを心配していた。

カオリンも心配そうにあたしを見つめる。

「エリ。無理しなくてもいいんだよ」

でも、幸いというかなんというか、あたしの純潔は守られているわけだし、河辺くんは相当わるいやつだし、やっぱり警察に突き出したほうがいいと思う。

スカートの下は見られちゃったし、写メは撮られちゃったし、そこらへんは恥ずかしいけど。

「安部くん、警察呼んで。この人ちゃんと捕まえてもらった方がいいと思う」