「驚いたよ。急にエリちゃんが縛られている写メが送られてきてさ」

安部くんは興奮冷め止まないふうにまくし立てた。

「どうして、ここだってわかったの?」

「エリちゃんの横に古いシャトルが映ってたんだ。だからもしかして元の部室かもしれないって思って。それで旧校舎に駆けつけたんだ」

「エリ、怖かったでしょ。かわいそうに…」

カオリンは泣いていた。

あたしの体をぎゅっと抱きしめたまま。

「エリ。もうあんな思いをするのはいやなの」

そうつぶやきながら。


「そういえば、なんで遠藤くんがここにいるの?」

安部くんたら、やっと遠藤くんの存在に気づいたみたい。