とっておきの恋

「エリちゃん、抱きつく相手まちがってるんじゃない」

安部くんが両手を広げて、あたしにアピールする。

「まちがってないもん。あたしカオリンに会いたかったんだから」

安部くんが大げさに肩をすくめてみせる。



カオリンは…、カオリンはきっとわけがわからなかっただろう。

でも、あたしに身を任せてくれていた。

「エリ、この3日間でなんだか別人みたいね」

って小さく笑っていた。



そうだよ、あたし、この3日間で変わったの。

本当だよ。