「今回のはわりとシンプルじゃないの、凄くいいわね。でもベースはドラムに合わせつつ、倍に刻んだ方が良くない?」
覇龍の『(仮題)ロッシーン』は、ベルのように涼やかな単音と重々しいコード弾きから始まる速めのナンバーだった。咲邪達は重厚さを出す為に、リズム体の見直しを行っている。
「邪魔よっ、ゼロ! いい子にしてなさい」
咲邪の周りを駆け回り、その髪の毛にじゃれ付いているのは覇龍の愛犬、ミニチュアダックスのゼロ(♂)である。
「一体何を興奮してるのかしら。ホント降霊状態じゃないと知能も犬並みになるから困るわね」
アフッ!
ゼロはひと声吠えると、部屋の端から助走を付けて咲邪に体当たりする。
「イタタタ! 解ったわよ。貴方は賢いわよ、犬だけど! ハハハ」
ゼロは項垂れてクルリと背中を向け、アップライトピアノの椅子に跳び乗ると、いじけるように丸まった。
「仕方ないだろぉ、ゼロ。お前と喋る為だけに守護霊を降霊してたら、霊気を養って貰う暇が無くなっちまうぜぇ」
覇龍がのんびりと言って聞かすが、斬汰は真剣な表情をしている。
「でも、ゼロは言いたい事が有るようだった。そう思うんだ」
「それはまた勘なの? 斬汰の勘は馬鹿にならないわよ? 覇龍さん」
顎の無精髭をぞりぞりとさすりながら考えていた覇龍は言った。
「そうだぁ、永久脱毛しよう! V系に体毛はご法度だぁ」
話題と関係無いことを叫んでいる覇龍を尻目に、咲邪は何かの準備を始めている。
「今はゼロの話をしてるんでしょ? 全くぅ。じゃあコン吉を降ろすわ? アイツ、出番が少なくて拗ねてたから」
覇龍の『(仮題)ロッシーン』は、ベルのように涼やかな単音と重々しいコード弾きから始まる速めのナンバーだった。咲邪達は重厚さを出す為に、リズム体の見直しを行っている。
「邪魔よっ、ゼロ! いい子にしてなさい」
咲邪の周りを駆け回り、その髪の毛にじゃれ付いているのは覇龍の愛犬、ミニチュアダックスのゼロ(♂)である。
「一体何を興奮してるのかしら。ホント降霊状態じゃないと知能も犬並みになるから困るわね」
アフッ!
ゼロはひと声吠えると、部屋の端から助走を付けて咲邪に体当たりする。
「イタタタ! 解ったわよ。貴方は賢いわよ、犬だけど! ハハハ」
ゼロは項垂れてクルリと背中を向け、アップライトピアノの椅子に跳び乗ると、いじけるように丸まった。
「仕方ないだろぉ、ゼロ。お前と喋る為だけに守護霊を降霊してたら、霊気を養って貰う暇が無くなっちまうぜぇ」
覇龍がのんびりと言って聞かすが、斬汰は真剣な表情をしている。
「でも、ゼロは言いたい事が有るようだった。そう思うんだ」
「それはまた勘なの? 斬汰の勘は馬鹿にならないわよ? 覇龍さん」
顎の無精髭をぞりぞりとさすりながら考えていた覇龍は言った。
「そうだぁ、永久脱毛しよう! V系に体毛はご法度だぁ」
話題と関係無いことを叫んでいる覇龍を尻目に、咲邪は何かの準備を始めている。
「今はゼロの話をしてるんでしょ? 全くぅ。じゃあコン吉を降ろすわ? アイツ、出番が少なくて拗ねてたから」



