《改稿中》V系霊媒師「咲邪」†SAKUYA†《改稿中》

 覇龍はストレートの長髪をハチマキでくくり上げ、たすきを固く縛って構えている。


「おん……ろしゃ……はりたやぁぁ、ウンッ」


 集霊の為の真言を終えると咲邪は、気合いと共にスカーフの中に作った印を振り降ろした。



  ドドドォォォォン!



 覇龍が手にした霊毛で作られている筆に、霊気が雷となって注ぎ込む。


「ウォォォォオオオ」


 覇龍が走りながら筆を振るうと、紙がそこに有るかのように梵字が空間に描かれていく。

 梵字の列は直径50m程の大きな円を成し、幾何学的な印が中心に浮かび上がると、円周が光りを放ち始めた。


「咲邪ぁ、斬汰ぁ、いいぞぉぉ」


 覇龍は円の外で真言を唱え、結界の強さを制御しながら合図する。

2人はその中に飛び込んだ。


「とくああの……さん……さんぼだ……」



  ブブーン ブン ブン ブン



 咲邪が真言を唱えると、ベースが霊の接近を教える。



  ブブブブブ……


  アォォォォオン アォォォォオン



 犬の遠吠えにも似た浮遊霊達の飛行音が不気味に響き、集められた霊は上空に渦を作っている。


「いい? 斬汰、降ろすわよ」


「ホイ、オッケーだ。ソリャァ!」


 斬汰は腕捲りをして気合いを入れる、すると手のひらが紫の霊炎で包まれた。


「ヌァァァアアッ」


 手のひらの形をした霊炎はみるみるうちに大きくなり、ついには結界と同じ位の巨大な手になった。


「……喝」



  アォォオン アォオン アァオン アォォン アォオン アォオン



 咲邪の一喝で浮遊霊達は、結界の中心に有る幾何学模様に吸い寄せられる。


「斬汰、今よ」


 咲邪が鋭く指示を飛ばす。