《改稿中》V系霊媒師「咲邪」†SAKUYA†《改稿中》

 源真の頭の中はもう、そのことで一杯のようだ。ついに堤防は決壊し、ヨダレが止めどなく溢れている。


「私、こんなエロい顔したテディベア、抱きたくないんですけどっ!」


 咲邪はそれを大きく振りかぶって、全力で覇龍に投げ付ける。



  キラーンッ



 夜空を煌々と照らしている満月が、糸を引く源真のヨダレを七色に輝かせた。



  ドスッ ビシャァッ



 覇龍が源真を受け止めた途端、そのヨダレがべっとりと顔に掛かった。


「汚ねぇぇぇっ!」


「いだだぁぁ、守護霊を放り投げるなどと、何てバチ当たりなことをするんだぁ! 霊媒師ぃい」


「酷いぞぉ、咲邪ぁ。源さんはこっちに来なきゃ見られないんだからぁ、仕方ないじゃないかぁぁ」


 掛かったヨダレを拭いながらも覇龍が源真に味方する。


「そうだそうだぁ! おっがまっせろ! 拝まっせろ!」



──────



 覇龍宅に戻り、彼と源真が写真集を見ている間に、咲邪と斬汰はリズム体の打ち合わせを進めることにした。


「おほおおぉぅ」


「どぉだぁ、源さん。すげーぇだろぉ」


「ななな、なぁんとこれはぁぁっ!」


「こぉの圧倒的な肉の盛り上がり。たぁまらんだろぉっ」


 写真集の前に並んで座っている、エロいテディベアとエロいギタリストをよそに、2人の案はかなり完成に近付いた。


「ここはシンコペだ。表にタカタカッとスネアをいれたら良いと思うんだ」


「私はルート音をギターに合わせて出せばいいわね」



 ピンポーン



 エントランスに設置されているモニターに映ったのはマネージャーのかいチョンだ。


『居るんでしょ? 覇龍さん。解ってるんですよ?』