《改稿中》V系霊媒師「咲邪」†SAKUYA†《改稿中》

「じゃあどうする? こうなったらユッキーを呼んじゃう?」


 咲邪は1人折り畳み椅子に座っていて、髪の毛の手入れに余念がない。


「ホイ、そりゃ咲邪駄目だ」


 間髪入れずに否定する斬汰。


「ユッキーはそんな用事で呼んだらヘソ曲げるぞぉ?」


 のんびりと身体を起こして覇龍。しかしこのままただダラダラしていても時間の無駄。だが2人共が『ユッキー』を呼ぶことに反対したので咲邪は決断した。


「じゃあ源さんを呼ぶわね」


 そう言うが早いか真言を唱え始める。


「……喝」


 スカーフを被せた印を振り降ろすと、テディベアは激しく痙攣を始め、体毛が消え去った。



  バチバチバチッ



「おぉーぅう。なんだぁぁ? 貴様らぁぁ」


 肌色の布で出来たテディベアは、その成りに合わない野太い声で、のんびりと凄んでいる。

 咲邪が不知火の次に降霊したのは破戒僧『源真ゲンシン』だ。女好きが祟って破門され、成仏する事が出来なかった色惚け駄目僧侶である。


「おぉーぅい、源さぁん。久し振りぃぃ」


 覇龍が声を掛ける。会話のリズムが同じなので、2人は妙にウマが合うのだ。


「ごめん、源さん。コン吉に手伝って貰ってたんだけど、霊穴の確定に失敗しちゃって……また調べ直さないとイケナイのよ」


「なぁんだとぉぉ? あの馬鹿犬の為にぃ儂を呼んだと言うのかぁぁ? 霊媒師ぃぃ!」


 憮然とした表情で腕を組み、あぐらをかいた肌色無毛のテディベアに覇龍が囁いた。


「それがなぁ……源さんの好きな松城洋子の写真集、入ってるぞぉぉ?……」


「な、何ぃぃ? それを最初から言わんかぁぁ!」


 のんびりした話し方同様、2人は女性の好みも似ていた。