ビシビシッ バチッ バチッ!
真っ赤なテディベアが立ち上がる。
「高ちゃんゴメーン、また付き合って?」
咲邪は何の気なしにまた狗賓の高島坊を呼んでいた。
「昨日呼び出したばかりだぞぉ? 霊力を回復させないでいいのかぁ?」
「今日は何用だ? おお、これは儂が居た里のような風景だ」
懐かしそうに真っ赤なテディベアは目を細める。
「お前が居たのは山じゃないか。ここは平地なんだ」
「なんだ封印師。自然が溢れたこの感じは似通っておるではないか」
2人の間に覇龍が割って入る。
「それはいいけど高島坊ぉよぉ、お前疲れてないのかぁ?」
「疲れる? 何にだ」
テディベアはキョトンとした顔で覇龍を見返している。可愛いかも知れない。
「いやほらぁ、守護霊の皆さんはぁ、結界の外で降霊すると霊力を著しく消耗するって仰ってるしぃ……」



