《改稿中》V系霊媒師「咲邪」†SAKUYA†《改稿中》

「湖か沼がぁ近くに有りまぁす。広葉樹の森の中に一際太い木がぁ有ります」


 マキは頭の映像を思い返して付け加えた。


「お社ヤシロかなぁ。しめ縄が架かってますぅ。怪しいですねぇ」

「マキは明日動ける?」


 ポケットから手帳を取り出しシフトを確認したマキは言った。


「大丈夫ですぅ。この日は人が余ってますからぁ、電話しときますぅぅ」


───────


「コラァ、ゼロぉ、顔出すなぁ」



  ギャィイン!



 覇龍から鼻先を小突かれてゼロは、袋に入ったまま情けない声で哭く。

咲邪達は翌日早速車中の人となっていた。


「ここの近くでライブやったんだ」


 斬汰が憮然とした表情でそう言う。


「でもいいじゃない。また駅弁食べれるんだから」


 咲邪は電車で食べる駅弁が何より好きだったから、今回の仕事は余り苦では無いようだ。