「梶」
隣りの教室から顔を覗かせた芳野君が明るい声で言った。
城島君がパッと顔を俯かせ、梶君も慌てて城島君から手を離す。
「2年に絡むなよー。
そいつ掘り下げたって何も出てこないから」
芳野君の言葉に梶君が少しだけ眉をひそめる。
「城島の練習時間がずれてたって本当?」
梶君の言葉に芳野君はあっさりと頷いた。
「何だったっけ。頭痛だったっけ。
なんか体調悪くてちょっと休んでたんだよな?」
芳野君に話を振られた城島君はすぐに「体調悪くて」と頷いた。
「体調悪いなら帰ればいいじゃん。
別に遅くまで残らなくても……」
そう言う梶君の肩を芳野君が親しげに叩く。
「野球部はそうでもバスケ部は駄目なの。
昨年のインターハイなんてさ、インフルエンザの奴が2人も出場してたんだ。
欠席は絶対に駄目」
梶君が「は?」と芳野君を見上げる。
「そんなのいくらなんでもやり過ぎだろ。
休ませてやれよ」
隣りの教室から顔を覗かせた芳野君が明るい声で言った。
城島君がパッと顔を俯かせ、梶君も慌てて城島君から手を離す。
「2年に絡むなよー。
そいつ掘り下げたって何も出てこないから」
芳野君の言葉に梶君が少しだけ眉をひそめる。
「城島の練習時間がずれてたって本当?」
梶君の言葉に芳野君はあっさりと頷いた。
「何だったっけ。頭痛だったっけ。
なんか体調悪くてちょっと休んでたんだよな?」
芳野君に話を振られた城島君はすぐに「体調悪くて」と頷いた。
「体調悪いなら帰ればいいじゃん。
別に遅くまで残らなくても……」
そう言う梶君の肩を芳野君が親しげに叩く。
「野球部はそうでもバスケ部は駄目なの。
昨年のインターハイなんてさ、インフルエンザの奴が2人も出場してたんだ。
欠席は絶対に駄目」
梶君が「は?」と芳野君を見上げる。
「そんなのいくらなんでもやり過ぎだろ。
休ませてやれよ」


