高校へ入学して3度目の春。

使い馴染んだスクールバッグに新しいぬいぐるみをくくりつけ、ローファ―もかかとが高いものを新調した。

身長はあまり伸びなかったけれど、袖部分が随分と短くなっていたので、制服も買い直してもらった。

見た目は変わっても、中身はあまり変わらない。

高校生活最後の年も、きっと何も変わらない。

そんな妙な安心感を抱いて、私は桜並木を抜けた。