私を捕まえて、樹先輩と優輝さんに手出しをできなくさせるため。


でも…。


「思い通りになんて、させないんだから」


私の囁き声に、相手の男が「え?」と、眉をよせる。


人間の急所は中央にある。


喉、みぞおち、股間。


全力で私を拘束していないこの男は、私が反撃するとは考えていない。