この手紙、どうしよう。


手紙を読み終えてから、10分ほど経過していた。


樹先輩に渡すべきものなんだけれど、私はそこに座り込んだまま動けずにいた。


だって、勉強中のハズの私がこんな場所にいるなんて変だもん。


『なんであんなところで座ってたんだ?』って聞かれたら、返事に困ってしまうから。


また、優輝さんとなにかあったんだって、樹先輩ならすぐに気づくだろう。