でも、私が瞬きしたのはそのせいではなくて…。


「だ…れ?」


その部屋の中央のソファに座っている男の人と目が合ったから。


少しうねりのある天然パーマを茶色く染めて、クリクリとした大きな目でこちらを見つめる男性。


「お前なぁ…」


樹先輩があきれたようにため息を吐き出した。


樹先輩の知り合い…?