撮影が終わった後、バラの上で盛大に遊んで。



「帰るぞ、ガキ共」



澪王に連れられて帰る。



今度はあたしが助手席に座り、まだ発売されてない澪王達の新曲を車の中で流してくれた。



不思議な世界観。



今日のあたしとユウリみたいな。



なぜかあの趣味の悪いコスプレに納得してしまい、疲れたユウリは後部座席で寝てしまった。



「ごめんね、澪王」

「素直じゃん」

「澪王も謝れ」

「意味わかんねぇ」

「無理矢理あんなことさせた」

「はいはい、悪かったよ」



ポンポンっと頭に大きな手。



仲直りだ…。



「許してあげる…」

「何赤くなってんの~?コレだからガキは」

「ガキじゃないもん。ちゃんと女だもん」

「そうか」

「油断してると、あたしのこと好きになっちゃうかもよ?」

「がははっ!!期待しとく~」



信号待ち。



バカにしたように笑った澪王。



ムカついたので、シートベルトをはずして、一瞬だけ横顔にキスした。



澪王になんか負けてやんないもんね。