ノスタルジア







しばらく歩くと、人目も気にならなくなったのか。




2人肩を並べて歩く。





先週頃に桜が咲き始めた歩道専用の通りだ。








「今日も家に来るの?」



「ううん。今日は家族で出掛けるの。ほら、お母さん誕生日だから」



「そう。仲がいいね」





トンネルのように空を覆い隠して連なる桜の木を眺めながら、そんな会話をする。



だけど女の子は少し拗ねたように唇を尖らせた。