ガッと足元でぶつかった何か。 瞬時にその部分にわずかな痛みが走って、視線を移す。 それは、紅の水溜まりに埋もれた。 紅の包丁。 どうしてここにこんなものが? 何故、お風呂場に包丁が? 訳もわからず拾い上げたそれ。 不意に視界に入った、彼女の左手。 「─────」