────────ッ 「キキ?」 不意に、無音という音のなかで響いたそれに。 僕は耳を傾けた。 何かの音とはいえない……微かな何か。 「……お風呂場?」 その方向に、急いで歩を進める。 さっきトイレを見に行ったとき、その曇りガラスの向こうに人影を見つけることができなかったから。 ちゃんと扉を開けて確認まではしていない。 だけどその微かな物音は、確かに僕をお風呂場へと誘ったのだ。