白いワンピースが風に揺れて、今日切ったばかりの髪が私の視界をゆらゆらと遮る。 いつのまにか離された、繋いでいたはずの手。 心臓の中で針が暴れているような痛み。 嗚呼、そうなのだ。と理解できるほど、私はできた人間じゃない。 「…………み、お」 「名前を……呼ばないでくれ」 そう言った彼の瞳は、冷たく光を失っていた。