そろそろキキを探そうか、って。 トラックが通りすぎるのを待っていたとき。 「……あ」 アヤノが不意に漏らした声。 一方通行の道路を挟んだ向かい側の小道から、こちらへとテコテコ走ってくる黒い影。 ブオオオォという、エンジン音。 微かなガスの匂い。 そのどれもを、僕は鮮明に覚えている。