ノスタルジア






恋にカタチはない。





例えば"悲しい"であれば、その感情は"涙"というカタチになって表れる。




そういえば、私は恋とはどの感情なのだろうとそんな風にカタチばかりを求めていたのかもしれない。




私は何も言わずに、まぶたの裏を見つめた。






「そしてふたつめ」




さらりと前髪にくしが通る感覚がする。








「もし、私なら




かっこいいとかかわいいとか


プラス的な彼への感情も





怖いだとか切ないだとか


マイナスになる彼への感情も






彼に持つその感情を全て合わせて




"好き"というひとつの感情になるんだと




思ってるわ」











"目を開けて"





そう言われてゆっくりまぶたを開く。