ノスタルジア







外……。





私が何度外へ行きたいと言っても、あれほど渋っていた彼が。






たった今、外に出ようと言った。








「……」








不思議すぎる澪の今日の言動に、少し胸がざわつく。





だけど、初めて外に出られることに微かな喜びと期待があったのも事実で。







「ほ、本当に?」




「本当だよ」




「出てもいいの……?」




「……あぁ」