そのまま大人しく抱き締められていると――、



「じゃあ、次は悪戯だな」



「………は?」



人がせっかく良い感じで酔ってたのに――美春の手がするりとスカートの中に潜り込んできた。



「うへあ!?ちょ、だから触るな変態――ごめんなさい許してくださいでも触らないでください」



やっぱり変わり身は大事だよね。


っていうか、そもそもこの魔女コスが悪戯じゃないわけ!?




「菓子くれたよな」



「え……うん…」



「Trick and Treat、菓子くれたら悪戯するってことだから」



「……なっ…!?」



「つまり、これからが悪戯」



「――ッ!??」



◆◆◆



がっつり悪戯されました。

(何が恥ずかしいって魔女コスだよね!)



そう――美春だもん。

ただで済むはずなかった。




「騙された……ハロウィンなんて……ハロウィンなんて、キライだああああっ!!」




おしまい。