【短】ハロウィン*マジック

大きな手で後頭部を掴まれて、また耳元に美春の顔が寄せられた。




「好きだ、亜衣。

それと――、


俺の方がお前のこと好きな気持ち、デカいから」




囁く声は、


低くて、甘く――とても優しい。




全身が震えるみたい。

無我夢中で美春の身体にしがみつくと、美春も私を抱き締めてくれた。

もっと強く抱き締めて欲しい。




もうちょっと待って。


ちゃんと息が出来るようになったら、言うから。




絶対に、

私の方が美春を好きだって――




END.