【短】ハロウィン*マジック

「くすぐったい」



「嫌?」



「……嫌じゃない…」



素直にそう言えば、より笑みを深くした美春。

楽しそうで嬉しそうな空気が伝わってくる。



今度は――、


ゆっくりと唇が合わさった。



そっと目を閉じて受け入れる。


しっかりと唇を合わせてから、啄むように何度も触れては離れ、下唇を食んだりする。



「……ん…」



最後にペロリと唇を舐められた。



「…甘いな。ごちそーさん」



そう言って、また私を抱き締める美春。


恥ずかしいけど嬉しくて、抱き締められながら余韻に浸る。


クッキーの甘さだけじゃない。

美春が、あまい。