【短】ハロウィン*マジック

「プッ…真っ赤」



楽しそうに吹き出した美春が、ゆっくりと顔を離す。


また腕が回されて、ぎゅっと優しく抱き締められた。


そして、耳元に顔を寄せて――…




「可愛い」




「――…ッ!」



耳元でそっと囁かれた。


恥ずかしいけど、それでも、美春の温もりと匂いに包まれて、嬉しい。しあわせだなあって感じる。



やっぱり、美春が好きだ。



おずおずと腕を伸ばして、美春の背中のセーターをぎゅうっと掴む。


そしたら美春の私を抱き締める力が強くなって、またしあわせを感じた。