【短】ハロウィン*マジック

しかし、ふと思い出したように顔が険しくなった。



「なに、じゃあさっき可愛いって言ったのも嘘だと思ってんの?」



「……え……うん…」



だって、それこそ嘘だ。

いつも私のことブスブス言ってるし。



「嘘ついてどーすんだよ…可愛いと思ったから、可愛いって言ってんの」



頬にあった手が、するりと首の後ろに移動して、ゆるく抱き締められる。


近付いてくる顔に、ギュッと目を瞑った。



「わ、ちょ…っ」