【短】ハロウィン*マジック

「頑張って作ってくれたんだろ?それに亜衣の手作りなんだから、嬉しくないはずない」



なんで、わかっちゃうんだろ。

恥ずかしくて、嬉しくて、これ以上ないってくらいドキドキして、俯く。



でも、それを美春が許してくれなかった。


両頬を美春の大きな手で包まれて、上を向かされる。



「ちゃんと美味しい。わかったか?」



すごく近い距離。

真剣で真っ直ぐな視線に貫かれる。



「ッ……うん……あ、ありがと…」



素直に喜ぼう。

はにかんで笑えば、美春も笑ってくれた。