【短】ハロウィン*マジック

◆◆◆


――美春の家に着いた。


来る度に緊張するんだけど、今日はお母様も弟の葵くんもまだ帰って来ていない。


つまり、二人きり。


……やっぱり緊張するよね!



「お邪魔します」



きちんと靴を整えて上がり(彼氏の家でのマナーは、ねぇねからみっちり教育済み)、美春の後ろを着いていく。



「なに飲む?」



「いえ、お構いなく」



「プッ…うち来ると借りてきた猫みたいに大人しくなるよな」



「うっ…しょうがないじゃん…人ん家だもん」



変なの、と言って美春が笑うけど、仕方ないでしょ。

家族の人が居ても居なくても緊張しちゃうんだもん。



「部屋行ってろ」



「ういっす」



渡された鞄を受け取って、美春の部屋に向かう。