三人で、駅の四人がけの硬いベンチに並んで座り、電車が来るのを待った。あたしの左に霧恵、その向こうに六坂がいる。

 位置的に平気だろうか。あたしが真ん中に座ってでも、二人の間の壁になったほうがよかったか。

「さっきはごめん。どうかしてたよ」

 不意に、六坂がつぶやいた。

「いいよ別に。わかってたし」

 霧恵も、さらっと返事をした。

 すごい。二人のケンカ、終わったよ。

 電車が来た。