教室のドアが開いて、立っていた生徒たちが自分の席に戻った。
先生が教壇で、連絡事項を話した。
ファンに、じゃなくて、見事にお客さんになってしまった、ハックルベリーの。
ファンって、時間とお金と好きな対象への情熱をどれだけ使ったか、で自信をもってファンですと言えるんじゃないか。だとしたら、いいほうだよ。けっこうチケット買ったし。ハックルベリーのストラップ持ってるしね。でも、ファンだってことがバレるからつける気になれなくて、ビニールの包装からいまだに出さずじまいだよ。保存用に大切にしてるみたいになってる。
――
教室に六坂がゴミ箱を持って入ってきた。今日の掃除当番だったんだ。
なんか、表情がおかしい。
教室の隅にゴミ箱を置くと、六坂がこっちに来た。
「ちょっと……、さっき芹沢のバッグのなか見ちゃったんだけどさ」
なんだか困惑気味だ。
「メリケンサック入ってた」
メリケンサック?!
先生が教壇で、連絡事項を話した。
ファンに、じゃなくて、見事にお客さんになってしまった、ハックルベリーの。
ファンって、時間とお金と好きな対象への情熱をどれだけ使ったか、で自信をもってファンですと言えるんじゃないか。だとしたら、いいほうだよ。けっこうチケット買ったし。ハックルベリーのストラップ持ってるしね。でも、ファンだってことがバレるからつける気になれなくて、ビニールの包装からいまだに出さずじまいだよ。保存用に大切にしてるみたいになってる。
――
教室に六坂がゴミ箱を持って入ってきた。今日の掃除当番だったんだ。
なんか、表情がおかしい。
教室の隅にゴミ箱を置くと、六坂がこっちに来た。
「ちょっと……、さっき芹沢のバッグのなか見ちゃったんだけどさ」
なんだか困惑気味だ。
「メリケンサック入ってた」
メリケンサック?!



