教室からは、机といすを運ぶ音が聞こえてくる。
「星野さん、今日、このあと用事ある?」
霧恵がたずねると、星野さんは「ううん」と言いながら首を振った。
ふと、誰かに見られているような気がして、ふりかえった。
そこにいたのは、うちのクラスの芹沢隆晟だった。
芹沢は、いつも一人でいることが多い一匹狼なやつで、あまり人としゃべらないし、表情は無に近い。なにを考えているかわからない、という言葉がぴったりだ。
芹沢の視線は、あたしではなく、どうやら星野さんに向けられている。
まさか、芹沢って星野さんのこと好きなの?
あたしが見ていることに気づいたのか、芹沢はすっとその場から立ち去り、階段をおりていった。
芹沢って、ちょっと怖いんだよな……。話したこともないし、友達いないみたいだし。
ああいう人に好かれるのは、正直、ちょっと嫌だな。
「星野さん、今日、このあと用事ある?」
霧恵がたずねると、星野さんは「ううん」と言いながら首を振った。
ふと、誰かに見られているような気がして、ふりかえった。
そこにいたのは、うちのクラスの芹沢隆晟だった。
芹沢は、いつも一人でいることが多い一匹狼なやつで、あまり人としゃべらないし、表情は無に近い。なにを考えているかわからない、という言葉がぴったりだ。
芹沢の視線は、あたしではなく、どうやら星野さんに向けられている。
まさか、芹沢って星野さんのこと好きなの?
あたしが見ていることに気づいたのか、芹沢はすっとその場から立ち去り、階段をおりていった。
芹沢って、ちょっと怖いんだよな……。話したこともないし、友達いないみたいだし。
ああいう人に好かれるのは、正直、ちょっと嫌だな。



