************ ?「…………見つけた…」 一人の男が震える手で小さな紙を握り締めた。 明かりが少なく、その男の表情は読み取れない。 ?「あとは……」 持っていた紙を広げ、小さく笑った。 ?「“時を越えた杏(あんず)の花”、か…。………神崎、降りて来い」 男が神崎と呼んだ瞬間、音もなく一人の少年が現れた。 神「…はい」